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ろめ日々の雑記=すなわちその日どんなネタを考えていたか、と化している妄想屋の日々の戯言



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 昨夜、スカステ(※タカラヅカ専門チャンネル)で俄かに始まった芝居の出だしの咳払いを聞いただけで何の作品か分かった上に出てきた旦那にうひょうひょして一気にテンション治りました。どれだけ単純なんだ私は。

 ※今日はものすごい長文警報。何かの鬱憤がすべて出てます。

 えー、私の朝の日課ってブックマークサイト様方の日記を覗いて回ることなんでございますが、ええ、例の船焼きの際の丈高いひとの不自然極まりない発言について、とくと考える機会を勝手に拾ってしまいましたゆえ、本日のバイト中、延々と考え続けてみました。

 とりあえず出かける前に例の不自然極まりない台詞をチェック。言うまでもなく「それでは、どの船とどの漕ぎ手たちを返しておやりになりますか。そして、誰を最初に乗せて来させましょうか。勇敢なるフィンゴンにいたしますか」なんですが。原文だと“Now what ships and rowes will you spare to return, and whom shall they bear hither first? Fingon the valiant?”ですね。

 以下長すぎるのでつづき。


 うん…行って帰って来るまではなんというか、かなり大胆な仮説のもとに考えていたわけなんですけどね、帰って来てシルマリルリオンチェックしたら、証明されちゃったよ(爆)。……「勇敢なるフィンゴン」って…公式添え名じゃなかったんだね(爆)。だって…だってマエズロスしか言ってないじゃん!(爆)(爆)(爆)地の文でそのものズバリ言われてない限り公式(つまりペンゴロズの知ってる?)添え名じゃないよね…?や、公式でも平気なんだけどさ。

 いや、うん、あのね?あの不自然極まりない台詞をチェックしてみたら一番引っかかったのは「勇敢なるフィンゴン」だったわけですよ。だって船焼きっつったらアマン出てすぐですよ(すぐでもないけど)。マエズロス、一体君はいつフィンゴンの「勇敢」と称するべき行動を見たと言うのか。突っ込みたくなりません?だって住んでたとこアマンですよ?アマンに戦はございません(一応)。アマン生まれアマン育ちのあんたらが戦経験あってたまるもんかー!(湖世代ひいきの発言)……そして更にね?それをね?父上に言いやがるわけですよこのひと。大丈夫ですか本当に素面ですかマエズロス?

 一応、大胆な仮説は(大胆でもなんでもなくて事実だということが証明されてしまいましたが)「勇敢なるフィンゴン」はマエズロスが付けた添え名である。この船焼きの時の発言が後世に伝わり、フィンゴンの添え名は「勇敢なる」に決定。というものだったわけなんですが。だってこれなら不自然極まりない台詞がスジ通るから。不自然じゃなくなるから。

 えー、状況を省みましょう。船を強奪して北の端っこまで来たものの、目の前には「ココ歩いて渡るの…?マジ無理!」って感じの海峡ヘルカラクセ。船は足りないし、「すでに裏切りを恐れる気持ちが芽生え」ていたから、先発隊が船を返す保証もないから待ってるのイヤ!…よしではうちら(フェアノール一族郎党)先に渡ってしまおうぜ!内緒で!……で、渡りました、全員上陸しました。

 「それでは、どの船とどの漕ぎ手たちを返しておやりになりますか。そして、誰を最初に乗せて来させましょうか。勇敢なるフィンゴンにいたしますか」

 えーと、この台詞って、読みも突っ込みも多すぎると思うんだけど(たった3言(2言?)ですごい突っ込みどころ満載だなマエズロス…!)、まぁまずは何でここで「フィンゴン」なんだあんた、ってとこですね。全国のシルマリラーが突っ込んだかもしれませんね。そして全国にフィンマエストが増えたかもしれませんね。しかもただの「フィンゴン」じゃないんですよ。「勇敢なるフィンゴン」なんですよ。

 わざわざこういう状況で、フェアノールに向かって「勇敢なるフィンゴン」を迎えにやろう、と素面で言い切ってるマエ兄。このひとの心境やらこの台詞の真意やらが問題なわけです。

 台詞の主旨そのいち。
「どの船と漕ぎ手(多分フェアノールと7人息子で誰直属の船って分かれてるんだ)を返して、向こうの誰を最初にこっちに連れてきますか?私としてはフィンゴンが良いと思います」

 そのまんまですけど。マエズロスにとってはここでフィンゴンを推薦する理由があるはずなんですよ。それが何か、が問題なんですけどではここでフィンゴン以外を推薦してみた時の父上の反応というものを考えてみましょう(実際にはフィンゴンでも父上はブチ切れたわけですけど、ここはひとつ、マエ兄の予想(可能性超低いのまで含めて)ですから、おいときましょう。

 「フィンゴルフィン叔父上連れて来ていいですよね」「あんな奴要るか!」(あら原典どおりだ)
 「トゥアゴン連れてきますね」「反対派が大人しく来るものか」
 「じゃあフィンロド」「裏切り者(フィナルフィン)の息子は要らん」

 これくらいはすぱっと予想つくはずです。フィンゴルフィンは普通に嫌ってる(そこを考察するのはとりあえずストップしましょう)、トゥアゴンはもともと反対派である、フィンロド以下はフィナルフィンが引き返してることで株が大暴落&確実に同族殺害はしていないので「味方(同じ穴の狢とも言う)」とは思えない。

 じゃあ、フィンゴンは?

 ここで「勇敢なる」が付いてる理由ですよ。この「勇敢」には「無謀」の匂いがします。「無謀」は「単純」と通じますが裏を返せば「真っ直ぐ」。真っ直ぐ信じたものに突き進んで裏切らない性質だと言いたい。

 マエズロスは、「アルクウァロンデの同族殺害で、フィンゴンが真っ先に突撃してきたこと」を言いたいんじゃないかと思うわけです。フィンゴン本人の真意はともかくですね、フェアノール側から見たら「窮地の時、真っ先に助けに来た」=フェアノール親派、とみなせると思います。しかもフィンゴンが動くとうっかりフィンゴルフィンも動くし(ほんと。「フィンゴルフィンは息子のフィンゴンの慫慂により、わが智慧に反する行為と知りながら軍を進めたのである」……いや、フィンゴルフィンが動いたのは他にも理由はあるんだけど、この1文て結構すごい)、フィンゴンとフィンゴルフィンがどっちも動いたら、トゥアゴンも絶対に動きます(トゥアゴンってファミコン(別名・家族思い)だよなぁ)。

 恐れと疑いと裏切りに満ちた旅が、ノルドールの中つ国帰還です。不吉な予言は為され、呼応するかのようにフェアノール一族郎党は「こっそり船出」という裏切りを為してきました。そんな状態で船を戻したとしてもあっさり乗り込むでしょうか?絶対に「いや、そんなこと言って乗って行ったら待ち構えていて我らを殺す気かも」とかいう意見が出てもめると思うんですよね。最初に渡るのって、もはや人質気分。そういう意見が出るだろうなっての、勿論マエズロスは分かってるはずです。だから「誰を最初に乗せて来させましょうか」になる。いや、こっち側だって、殺そうとか毛頭思ってないにせよ、迂闊にフェアノールと仲悪いの最初に連れてきちゃったらうっかり流血沙汰とか…なりかねませんよ。だって今、フェアノール、気が立ってるから。毛を逆立てて威嚇中だから(爆)。

 例えば船を戻して、そしてフィンゴンを乗せて来いと伝えたとしましょう。なんでフィンゴン指名かって話になったら必ず「マエズロスの進言だ」ってことが伝わります。そんなの聞いたらフィンゴンは普通に乗るでしょう。マエズロスを信じているから。そしてマエズロスも自分を信じてくれていると分かるから。そういう信頼関係がある友人だと思うんですよね。で、そこがそういう友人関係だってのは周知の事実、そしてマエズロスの株ってのはフィンゴルフィン一族郎党から見たフェアノール一族郎党の中で1番高いと思います。フェアノールを少なからず抑えている部分があるっていうのは誰もが認めてる。

 そういう信頼関係がある相手で、向こうにいる面子の中では一番フェアノールの拒絶が少ないであろう存在、ついでに言えば向こうに残ってる人々が付いてくる可能性が高い…他に推薦する理由がいるでしょうか?

 もひとつ、理由として上げるならば、マエズロスとフィンゴンはお互い長子同士というのが上げられます。

 厳密に言うならフィンロドも長子ですけどね、親ふたりが対立してて(しかも何気にここって長男次男対決じゃなくって「ミーリエルの息子」対「インディスの息子」の長子対決になってるし)、格とか何気に争ってて(中つ国行ってもいいけどフェアノールが王さまはヤだな派の多いこと…)、後に王権譲っちゃって身内から散々文句が出たことから分かるように、ピラミッドの頂点争いしてるわけです。フェアノールとしては船を返すのはすなわち「お願いだからこっちに渡って来てくれ」っていうことになると思うんですよ。で、そうされたフィンゴルフィンとしては「向こうがお願いしてきたから行ってあげた」ということになる…。そんなの、そんなのフェアノールが許すはずが無いじゃないですかー!

 ところが、お互い長子同士のマエズロスとフィンゴンは仲が良いわけです。親は知らないけど子同士でやりたいからやりましたー!そっちの方向に持っていけば、大義名分たちやすいわけです。

 台詞の主旨そのに。
「必要とあらば後で罰して下さって結構です。采配を任せて下さるなら「マエズロスがフィンゴンを」迎えに行かせましょう。フィンゴンの後に他の誰かが付いてこようと、それは父上とは関係のないことで、私の独断です」

 フェアノールが向こうに残ってる人たちに来て欲しかったら、「好きにしろ」って言えばいい。「息子が勝手にしたことだ」って言い訳がたつ。「フィンゴンがマエズロスに呼ばれて行った」だけで、間違っても「フェアノールがフィンゴルフィンを呼んだ」んじゃない。しかも、格がどうのという問題でいくなら、「どの船と漕ぎ手」もかなり重要だ。マエズロス本人が行くんでもいいけど、「マエズロスがフィンゴンを」呼ぶという体裁な以上は多分マグロールが行くだろう(ろめ的に言えばカランシアでもアリです(笑))、んで、礼を尽くして迎えてくる。礼を尽くされたらフィンゴルフィン側も「呼ばれたから行ってあげた」カタチに出来るし、フェアノールは、示しがつかないんだったら皆渡って来た後でマエズロスに軽~く罰でも与えりゃいいわけで。フィンゴルフィンに向かっては「お前たちなんぞ私はこれっぽっちも呼んでないが来たからには仕方ない」って言えるし。わぉ父上有利だね!

 質問の形取ってるけど質問してない。確認、もしくは許可取りだよね…この台詞。しかし、父上に話しかけたら父上の返事が返ってくるわけで。残念ながら父上が言ったことには従わねばならんのがマエズロス(っていうかフェアノール一族郎党)です。

 マエズロス、何か言おうかどうしようか悩んだと思う。突付かなきゃ父上はそのまま無視して行っちゃうかもしれない。船も無事で残ってて、残ってたらこっそり向こう岸に戻そうとかも考えたと思う。だけど今現在目の前で進行形で気が立ってる父上、そんなフェアノールに話しかけられるのは今この場ではどう考えても自分しかいないわけで…。

 厳密に言うと話しかけるのは誰でも出来るんだけどよっぽど聞き方を考えないと下手したらこっちの内部でも流血沙汰…?ひぃい。父上がどうするつもりか何パターンか想像つくけど、一番サイアクがこっちの誰かを傷つけた挙句船破壊だよな(…今書いてみて思ったけど、つまりこのサイアクパターンってアムラスがここで死ぬ時の状況じゃないか…?)……迂闊に誰か話しかけて被害被る前にとりあえず僕が話しとこう僕なら父上一応殺しはしないだろうし(なんて評価だ)、あーでもパターンとしては1、船を返す、2、船を放置、3、船を破壊、だよなー…ってことは…(口を開く)

 て、感じだと思います。これって父上が主旨ふたつにどっちも気づいてくれなきゃ全く意味がないんですけど、普段の父上だったらこれくらいはあっさり読み解くと思います。でも普段の父上じゃないですよね。だからマエズロスがこういう主旨であの発言をしていたとしても、どこまで伝わったかは全く謎です。

 マエズロスにフェアノールの性格が読めないはずはありません。彼、翻訳(通訳)者として長いですから…(何の話?)(うん?天才の通訳って大変だよねって話…)。船焼きに関して、マエズロスの1番の誤算は、フェアノールの「時間がない」という焦燥感が分かってなかったことだと思います。マエズロスは、モルゴスを目撃してます。そりゃもうここにいるメンバーの中では唯一と言っていいほどはっきり見てますよモルゴス(ついでに言えばフィンウェさんの亡骸を最初に見たのもマエズロスだ…)。戦力は多い方が良い。不和や裏切りがよくないのも良く知ってる。予言も気にかかる。共通の敵がいるのに仲間割れしてる今のこの状況はどうよ。だから呼べるものは全部呼びたい。この人数で挑むのはあまりに無謀すぎる。

 しかし2番目の誤算。ここからはかなりろめ設定強めになるんですが、ウチのマエズロスは、めちゃめちゃ滅私で運が悪くて、最も理性的であるべき場面でうっかり情に走って思いっきり裏目に出るひとです(そしてウチのトゥアゴンに「あのひとの情は全く逆に止めを刺す」とか思われる)。理性的に考えれば当然呼んだ方が良い人々ですよね、向こう岸に残ってるひとたち。けど、感情面では来てほしくないわけです。惨めに死ぬのは私たちだけで良い。あなた方は(同族殺害にしろ、シルマリル奪還にしろ)巻き込まれた方なのだから、これ以上付き合う必要はない。我らは誓言をたてたから守らなければならないけど。

 船を返せるか?返せないか?
 船がなかったとして彼らは来るのか、来ないのか?
 そして私(と父)は彼らに来てほしいのか来てほしくないのか?

 感情面大混乱なマエズロスは「賭け」をしました。勝ち負けはありません。や、ちょっと違うか…。ちょいと後でまた説明します。

 つまり、マエズロスの誤算はフェアノールの心境を把握しきれてない(今回はイレギュラーだし)上に、自分の心境が良くわかってないこと(これはいつもそうだよなぁ。だから感情面でいっつも大変なことになるんだ)。

 さて、ふたつの主旨のあるマエズロスの問いに対してのフェアノールの答えは「船を焼いて壊す」でした。船が焼かれなかったら?焼かれも壊されもしなかったら、間違いなくマエズロスは船を返したでしょう。そして同時に、迎えに行く船は逃げ帰る船にもなり得ます。そのふたつを絶つ意味で「焼く」。そして焼いた場合、単に壊しただけでは現れないものがあります。光、熱、煙。来ない(来るかもしれない)船ではなく、絶対に来ない船を、向こう岸にアピールする必要がありました。

 フェアノールは駆り立てるひとですが、フィンウェさんが死んでからこっち、自分が死ぬまで、周囲を駆り立てる以上に自分を駆り立ててものすごく生き急いでいます。「時間がない」という気持ちが全く拭えません。一瞬でも早くモルゴスに一矢報いなくては、倒さなくては治まらない、心が休まらない。自分を過信していたというよりも、勝算とか最初から考えてない。何をもってしても贖えない喪失感が苦しくて苦しくて、周囲を駆り立て自分を駆り立て、急いて急いて急いて、死んだ。時間がないから後続を迎えに行く暇なんか無いわけです。ただでさえ船の件で遅くなっているわけです。そして内心深くでは「巻き込んでしまった」感も少なからずあったかもしれません。決別しよう、そう思った、んでしょう。

 船焼きの火を見つめて、多分マエズロスは、フェアノールが死んでもいいと思っていることに、もっと言うならば「ひとりで死にたがってる」ことに気づくでしょう。で、自分は死ねないと思うのです。

 なぜなら、きっと彼らはこれでもやって来てしまうから。

 フェアノールは死を見据えてしまったので「来るな」という意思表示をします。なのでマエズロスは「それでも来てくれ」と思います。私は生き延びて待っているからどうか来てくれ、と。で、船焼きに参加しないという意思表示をします。普通、フェアノールの前でそんなことやったら殺されますね。や、そこまで行かないにしても咎められますね。でもどうやらマエズロス特に何にもなかったみたいですね。公然と反抗してるんですがね(爆)。これがこの親子の不思議な信頼関係なんだよなぁ…。

 フィンゴンが来るか来ないかに関しては、マエズロスは9割方「来るだろうな」とか思ってます。残り1割は「もしかしたらトゥアゴンが止めるかな。っつーかたまには止めろ。こういう時くらい役に立て」とか失礼なこと考えてます。ろめのマエズロスはトゥアゴンに過剰期待ですがいっつも思い通りになんか動いてくれないのでちょームカついてます。

 話が大分逸れて来たな。「来てほしいが来るなバカ!」がこの場合のフェアノールとマエズロスの共通心境だと思います。ああ、フェアノールなんかもっと酷いか。「来てほしいがお前が来る前に死んでやるわ!」だよ(爆)。報われない、フィンゴルフィン…。

 「来てほしいが来るなバカ!」……これ、超フィンウェさん的行動。本命にものすっごく厳しい。ちゃんと言うと「自分から好きになって振り向くよう仕向けた人の愛を試して試して試しまくらなければ安心できない」つまりは私の基本形のひとつ「めげない攻め×暴君受け」の暴君受けの心境なんですけど。

 暴君受けは厄介です。ツンデレのデレに至るまでの前振りに事あるごとにツンツンツンツンせにゃならんって感じですか。「いつ嫌われるか分からない」恐怖が根底にあるくせに、終始びくびくするのではなく、「嫌うなら今すぐ嫌え!」とばかりにこれでもかこれでもかと酷い行動をするのです。すっごい偽悪的。それでもめげない攻めに一時は安心するものの、「本当にこれでも好き?」「普通引くけどこれでも好き?」と存在そのものを愛してると四六時中伝えられないと治まらないわけです。攻めにとっては試練の連続です。

 暴君受けってね、つまり、かぐや姫で、小野小町で、トゥーランドットだと思うわけですよ。ヘルカラクセ渡りとか究極の試練ですよね。試されたのに報われたのってフィンゴンだけじゃん(しかも何気にその後も試練にて死んだも同然ニアナイス(爆)(連合提唱を試練ってのはちょっと無理があるか))。世の姫君救出系統のおとぎ話って無理難題な試練を解決していくパターンですけどね、暴君受けは「姫自ら無理難題をふっかける」のが大事なのですよ。

 フィンウェさんとフェアノールって、相手によってめげない攻めだったり暴君受けだったりするところに共通点があるんですけどね。マエズロスはまた別枠だね。なんせ運の悪さは筋金入りで「情をかけた相手を滅ぼす」ですからね。フィンゴンは…本命だから…体質的に(運は体質なんでしょうか)破滅へ追い込む上に暴君受け特性発揮で無理難題ふっかける…賭けってこれかなぁ。来るか来ないかで賽は投げられた状態な心境を「賭け」と称してみましたが、マエズロスはいつでもフィンゴンに対しては賭けしてる状態ですよねこの論理でいくと。いつ嫌われるか、いつ嫌われるかというギリギリ状態の賭けを延々と…なんて因業な愛し方だよ!

 自分の心境を分かっていない上に自分が誤解されてたとしても困るというより「それで周囲円満ならまぁ良いんじゃないか」ってくらい滅私(というか自分嫌い?)だから、勿論「思考(理性)停止」状態に対する下準備なんかしてるわけないです。狡猾じゃないの、素直なの。だから情に流されると大・失・敗。うん、大失敗の報いは全部自分に返ってきてるしね!運悪いっ。

 船焼きに関して言えば発言自体も情に流されてますが(いや、発言すると決めたんなら最適だと思うよ?…多分)、「発言する」という状況そのものも情に流された結果なわけですよね。「誰かが話しかけて被害受けたら大変」という情に。この場合、マエズロスの取るべきだった手はひとつしかないと思います。父上にバレないように周囲に根回ししてとっとと父上を内地に連れてって船から離しておいて船を迎えにやる!………まあね、フェアノールの焦燥感なんて誰も想像つかないと思いますよ。だって世界が無くなった感覚なんてちょっと考えられないじゃん…。ああ、情と言えば「ちゃんと父上をたてよう」ってのも情に入るのかなぁ。入るか。マエズロスだし。ほーら裏目裏目ー。マエズロスに足りないのは理性的な独断さです。美点であるやさしさとか思いやりとかが出てくるタイミングを外しまくっている。おかげで相手は滅びて、自分はひたすら不幸になる。

 うんでもこれって単純に生家の運が悪いだけだと思うんだ…(言っちゃった)。運が悪いんだよ。運が悪いんだよ、マエズロスは(嫌な納得の仕方)。

 ちなみにタイトル頼もしの君はナルニアのう"ぁりあんとルーシー女王の訳ですけど…。うん、つくづく瀬田さんの日本語センスにすげぇや!と唸っております。でもフィンゴンには微妙だよね。やっぱなんかフィンゴンは「勇敢」で危うい感がある方がね!頼もしいけど頼もしくない感じがね!(何が言いたい)
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