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ろめ日々の雑記=すなわちその日どんなネタを考えていたか、と化している妄想屋の日々の戯言



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第三回HoMe読書会の話題にちょっと絡みます、HoMe11のラスト「クウェンディとエルダール」の章のほんとに最後のおまけ、APPENDIXにある【クウィヴィエンヤルナ“クウェンディの目覚めの伝説”】をちょっとおかしな感じにほぼほぼ訳しました。
※わりと真面目に訳したけどワタクシ悠樹の英語読解能力は信用ならないんだってば
※童話風というか宗教絵本にありそな感じ目指した(なぜ)
※つまり脚色がだいぶ入っている
以上の点に留意してお読みください。







クウェンディたちの身体は『アルダの肉』で形づくられ、完全に成熟するまで緑の草地の下『アルダの子宮』で眠っていました。
時満ちて湖世代は目覚めるのですが、すべてがいちどきに目覚めたわけではありません。
エルはそれぞれがそれぞれの『運命の伴侶』の傍らにいるべきと定められました。

…遠い、とおい昔のことです…
クウィヴィエーネン、目覚めの湖のおはなし…

3人のエルフが目を覚ましました。
イミン、タタ、エネルです。
他の者たちよりちょっぴり身体が強く、見知らぬ場所に傾ける情熱が多かったのでしょう。
ほんの少しの差でしたが、イミン、タタ、エネルの順で目を覚ましたので、1、2、3という数字は彼らの名前からとられたのですよ。

イミン、タタ、エネルは伴侶よりも先に目を覚ましました。
初めに見たのは、星でした。夜明け前の薄明のはじまりの時だったのです。
次に見たのは傍らに眠る、自分の運命の伴侶でした。
彼女たちのあまりの美しさに、彼らは物を言いたい欲望に駆られました。
話すために、歌うために、「言葉について考える」ようになったのです。
夢中になって、彼らは伴侶を起こしました――目覚めが待ちきれなかったのです。
ですから、彼女たちが初めに見たのは彼女たちの伴侶であり、愛も、彼へのものが最初になったのです。
アルダの不思議に対する愛と尊敬も、後からやっては来たのですが。

6人はそこで少しの間暮らしました。たくさんの言葉を考え出していたのです。
けれどやがて、イミンとイミニェ、タタとタティエ、エネルとエネリェは連れ立ってそこを出ました。
彼らの目覚めた緑の小さな谷を去って、別の少し大きな谷へ来たのです。
また星が薄明るく輝き始めていました――そしてその谷には6組のクウェンディが眠っていました。彼らが来た時にちょうど男たちの目が覚めたのです。
「わたしが最初に目覚めたんだから、最初に選んでいいはず」
イミンが言いました。
「この12人をわたしの民にする!」
6人の男は伴侶を起こし、18人みなでまたそこで暮らしました。
言葉を学び、考える暮らしの中、別のもっと深くて広い谷に、9組のクウェンディが見つかりました。
星明りの中、伴侶と連れ立って彼らがやって来た時、男たちはちょうど目を覚ましました。
「次は、私の番でしょう」
タタが言いました。
「この18人を、私の民にしましょう」
9人の男は伴侶を起こし、36人みなはまたそこで暮らしを始めます。
より多くの新しい音を見つけ、長い単語を考えました。
やがて、彼らはまた連れ立って歩き、谷からの流れに沿って樺の林にたどり着きます。
そこには12組のクウェンディがいました――彼らは、男たちが目を覚まし、樺の枝の向こうの星を仰いで立ち上がるのを見たのでした。
「さあ、わたしの選ぶ番だね」
エネルが言いました。
「この24人は、わたしの民だ」
12人の男はやっぱり伴侶を起こしました。そして60人のクウェンディは何日も何日もそこで暮らしました。
流れの傍に――ですからすぐに、水の音楽に合わせて韻文や歌を始めたのです。

やがて、クウェンディ60人はみなでまた出発しました。
「いつも、前より多くなる」イミンはひそかに考えました。
「わたしの民はたったの12人。わたしが最年長ではあるけれど、選ぶのを遅らせよう」
そして丘の傍の甘い香りの樅の林にやって来たのです。

まだ夜でした。雲が空を覆っていました。
けれど夜明け前、風が来たのです。樅の林にいた男たちは目覚めました。
そしてすべての雲が吹き飛ばされ、星が東から西へ輝くのを見て驚嘆しました。
長い間、18人の新しい男たちは他のものに目を向けず、天(Menel)の明りを見ていました。
ようやく彼らは地上に心を向け、伴侶を見つけ、星を見るために彼女たちを起こしました。
elen、 elenとむせび泣きながら――だから星はelと言うのですよ。

そこで、イミンは言いました。
「もう一度選ぶのは、まだにする」
タタは、それならば、と36人を彼の民にしました。
実際その36人は丈高く、樅の木のような黒髪で、ノルドールのほとんどはここから出たのです。

96人のクウェンディは共に話し始めました。
たくさんの新しい、美しい言葉、うまく話すやり方、色々なことを考え出し、そして笑いさざめきながら丘の中腹で踊りました。もっと多くの仲間を見つけたくなるまで。

けれどついに、薄明の暗い湖へ向かって、彼らは揃って出発しました。
湖の東側には大きな崖があり、高みから滝が流れくだり、星は泡の上にきらめいていました。
男たちはすでに目覚め、伴侶を起こして、滝で水浴びをしているのでした。
24組のクウェンディは甘い歌声を石に響かせていましたが、それらはまだ滝の激しい流れと混じりあうことはなく、話し方としては完成していませんでした。
ここでもイミンは選ぶのを遅らせました。そして思いました。
「次のもっと大勢の時に…」
そんなふうでしたので、エネルが言いました。
「わたしはもう一度選ぶよ。この48人はわたしの民だ」
そして144人のクウェンディは、みんながひとつの精神をもった話し方になるまで、長い喜ばしい時を湖で過ごしました。

そうして、イミンはついに言い出しました。
「そろそろ、より多くの民を探しに旅立つべき時だと思う!」
けれど他の者はほとんど満足していました。
イミンとイミニェと、12人の民は旅立ちました。そして湖の畔、薄明の国を、長い日々の間さまよい歩きました。
湖の傍ですべてのクウェンディが目覚めました――そのためこの湖はクウィヴィエーネンと呼ばれるのです。
はじめのエルフの物語はこれでおしまいです。イミンはこれ以上他にクウェンディを見つけることはありませんでした。


今やクウェンディは生い茂る緑や夏の太陽の輝くアルダを喜び愛します。
けれどクウェンディが最も深く心を動かされたのは星なのです。
澄んだ空の黄昏、薄暮や薄明と呼ばれる時に最大の喜びを見出していました。
それが時の春であると、アルダの生命の中で最初に気づいたのです。
他のすべてのクウェンディよりも初めから水に恋しているのがリンダールです。彼らは話す前に歌います。




クウェンディはその後ずっと12を計算の基本とし、144を最も尊い数とした。
イミンの氏族ミンヤール(ヴァンヤール)は14 (最年長者の氏族であるけれど最も少ない)
タタの氏族タティアール(ノルドール)は56
エネルの氏族ネルヤール(テレリまたはリンダール)は74 (最年少者の氏族で、最も大きい)

この14:56:74の氏族比率は、大移動による分裂までおおむね維持された



………って感じなんですけど、いやあ、イミンさんのナイスボケが光りますね!
(初めて読んだHoMeなので思い入れが強いんです)
今回companionsをぜんぶ民って訳しましたが、実際は「仲間」とかの方がいいと思います。
ほら、謎の宗教絵本風に訳すから一応「後世のひとがこどもに語り聞かせる感じ」でですね…。

私、ず~~っと前にこのクウィヴィエンヤルナは要約してるのですが↓
http://lomendil.maiougi.com/quendi-katari.html
今回の読書会で必要なところが、要約だとごっそり欠けちゃうんですね。
というわけでそこ入れて~とかやってたらほぼ訳になりました。
でもね、意味が分かってない文章が多々あるので、原文が短めですし、読んでみるのをやっぱりオススメします。
(誤訳あると思いますし!!!)
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