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ろめ日々の雑記=すなわちその日どんなネタを考えていたか、と化している妄想屋の日々の戯言



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 『ソロモンの指輪/マリポーサの花』を観てきましたよ。雪組東京宝塚劇場公演です。

 30分のショーに2時間の芝居というなんだその変則的な2本立ては(通常宝塚公演は1時間半の芝居+1時間くらいのショーという構成。1本立ての場合は芝居が1幕2幕)な公演でござましたが、ワタクシ、ずーっと考え事してる間にショーも芝居も過ぎてゆきました(爆)でも今回デュエットが素敵ー!私デュエットダンスに1000円出せる!(笑)

 まずはショーなんですが、荻田先生サヨナラ公演ということで(でも彼の演出作品普通に私外部で観に行ってるからなぁ…これからも全然観るだろうなぁ…)、なんか彼の作品回想みたいな仕上がりになっていたような気がします。ああデジャヴュ。好きだからいいんですが。ソロモンの指輪とゆータイトルで、じゃあトップの水夏希氏はソロモンになって動物たちを侍らしたりするのかなーとか思ってたらところがどっこい水氏はソロモンの指輪の精でござんした。指輪の精。普通に役名で出てきても全く疑問を覚えないあたり、ワタクシ完全にタカラヅカに慣れきった脳みそしてるようです。そら、13年観てればな…。で、ショーの間に考え始めた妄想をうっかり芝居まで引きずる羽目になったのですが。まあそれは後で語ります(長いから)。

 そんで芝居なんですが、まあとにかく正塚先生だ、それなりに期待を外すことなく面白い。だがしかし、休憩なしでみっちり2時間は、少々ダレる。とりわけ正塚芝居は延々会話とかありますからね。ちょいと聞き取りにくかったりするともう思考があっちこっち飛んで話半分に聞いちゃうっていうか。それでも内容がわかるあたり凄いのかな、うん。母上は中間1時間くらいぐっすり寝てましたが、起きてからで充分話はわかったようです。そうか。ならいいよね。個人的に、水氏は本当に友情絡みの叫び台詞はともかく巧いっていうかやたら心に響く…うん満点あげる「部下なんかじゃないッ!」に(笑)。おかげで私は「あああああんえすこばるー!」って気持ちになれましたとも。そんでそのエスコバル氏をやっとった彩吹氏はまた巧いからもう、うん、そこだけでこの芝居持っていけてるからいいんじゃないかな…とか思いました。歌も良かった。あの歌いいわー。ところでこのエスコバルっつー名前、なんとも聞きなれない響きっていいますか、ついでにあんまり劇中で言われないので、私は観てる間に「あーあの彩吹さんの役…エス…エス…エスカルゴじゃなくって~」などと考えました。エスカルゴから変換してってエスコバルにたどりつく私の脳みそをどうにかした方がいいと思います。

 そして白羽嬢が私公演ごとに苦手になっていく気がするんですが…でも!でも今回フィナーレのデュエットダンスは本当に美人でかわいくて素敵だった!ぶっちゃけ別人かと思ってオペラグラスでしげしげ観たくらいです(笑)。や、そこで別人なわけないから!(フィナーレのデュエットダンスでひとりしか出てきてないのにトップ娘役以外とかあってたまるか)

 んな感じで楽しく観たんですけどね。観てる間中、私の脳内にはこんな問題が提起されて、消えなかったのであります。

 「タカラヅカでシルマリルの物語をショー化したらどうなるか?」

 これ、芝居じゃなくってショーなのが大事なのです。いやむしろ、あの膨大な話をやらかすならショーの方が向いてると思ったのです私。ついうっかりそう思ったのです。それはちょっと前(どころか結構前だと思い返せばそんな感じ…つか去年)の月組公演の「MAHOROBA」を観た時にも少々感じたのではありますが。ちなみにまほろばは日本神話ベース、っていうか主にヤマトタケルの話のショーでありました。んで今回はソロモンでしょ。話仕立てだったのは断然まほろばだったんですが、よく考えなくてもタカラヅカは結構話仕立てのショーをやってるわけです。通し役だったり場面役だったりしますけど。

 悶々と妄想してましたら、私、あることに気づきました。シルマリルの物語って、2つのルートに分けられるんだなぁ、と。話の筋を。え、何今さらなことを?だって「シルマリル争奪戦」なのは間違いないですが、直接的に「シルマリル」を狙ってる流れと「ベレリアンド支配」を狙ってる流れの二本あります、よねぇ。つまり、対モルゴスとしての合戦の歴史と、対シルマリルもってこいやー!な個人的(もしくは同族殺害的)争いの歴史と。

 合戦の歴史はそのまま合戦及び都の滅びの記録でもあります。「シルマリル」が基本にあるとしますと、第一の合戦はおいとくにしても(…ごめんよシンダール…)星々の下の合戦、赫々たる勝利の合戦、俄に焔流るる合戦、涙尽きざる戦い、ナルゴスロンドの滅亡、ゴンドリンの陥落………んでもって大会戦。こういう流れになります。

 対して、「シルマリル」争奪戦となりますと、シルマリルの創造、シルマリルの強奪、同族殺害含む追跡、ベレンとルシアンのシルマリル奪取、ドリアスの滅亡、シリオン襲撃、エアレンディルの航海と………大会戦。こういう流れですよ、ね。

 (こうして見るとフーリンさん家の家庭の事情って、すっごい異色っちゃ異色なんだな…)(いえもう玉突きのようにいろんな事象が絡み合っているのですけど)

 さて、妄想の中で私せっせとショー化しましたが、もちろん流れは「シルマリル」争奪戦にありました。原因は、合戦なんか舞台でやってられっかというのと、敵がオークだっていうそこにあります(笑)。つまんないよー!舞台で観るぶんには楽しくないよー!しかも前提タカラヅカだしな!すげぇ美麗なオークが続々登場ですよそんなんやったら!

 しかしですね、問題はもうひとつありましてん。……娘役のやる役がないんですよ。いくらショーだとはいえ、例えばゴンドリン陥落を無理やり入れたとしても(ちなみに骨子的には非常にショーの一場面でありそうな話だと思う、ゴンドリンの陥落)、ルシアンとイドリルとエルウィングしか役としてオンナノコいないじゃないですか。最強姫様ルシアンを振るにしても、出番が少なすぎます。しかしそんなことを「ソロモンの指輪」観ながらぼーっと考えてたら、私ふとひらめきました。……「シルマリル」をトップ娘役がやればいーじゃん。目の前の舞台では「指輪の精」な水氏が歌い踊っております。そーだよ「シルマリル」をトップ娘ちゃんがやればいーじゃん。フェアノールに誕生させられたりモルゴスに攫われたりマエズロスと妖しく絡んだりすればいーじゃん。いけるじゃん。どうにも絵にならない感じだったらどうせシルマリルはみっつあるんだから、宝石バージョンと擬人化バージョン両方入ればいいじゃん。

 どんな妄想、だろう、と、ちょっと思いましたが、私の妄想は、もっとすごい展開に発展していきました…。

 そしたらそしたら、「シルマリル」争奪戦の流れでショー化、できるんじゃね?とりあえずプロローグは「二つの木の創造~シルマリルの創造」だな。ヴァラのコーラスで始まって、最終的にはフェアノールが舞台の真ん中でシルマリル創って、そんでヴァラールの祝福後にフィンウェさんに捧げるんだ。そしたら次の場面は「シルマリルの強奪」で、メルコールがウンゴリアントと現れて、フィンウェさんを殺してシルマリルを強奪、なんだけどここは是非とも舞台効果上フィンウェさんとシルマリルは同一人物がやってほしい(はい?)。や、ちゃんと外見はまるっと変えてほしいんだけど。いいじゃんできるじゃん。フィンウェさんが消えてシルマリルが連れてかれる。そしたら次の場面は本舞台で「闇の嘆きのコーラス」と銀橋で「フェアノールの復讐の誓い」でしょ。フェアノールが本舞台に戻ったらもちろん「フェアノール家の誓言」があって、次に「船の強奪~同族殺害」と「ヘルカラクセ横断」が来るのさ。

 これくらいはするっと思いついた。そして続きが問題になった。どうにも、合戦ネタを入れなくては、いきなりもう何もかもすっとばしてベレンとルシアンになってしまう(笑)。というわけで合戦ネタを入れるに、そりゃどう考えてもフェアノールの死とマエズロス救出、あとフィンゴルフィンの一騎打ちくらいは場面として必要だ。だがしかしここでキャストの問題が(どこまで真剣に考えてるんだ)。フェアノールとマエズロスは、話の展開上どう考えてもトップ様の役だろう。だがしかし、どっちをやりゃあいいんだ。御大降臨公演的にトップがふたり居りゃカタがつく。もういいわ考えるのやめやめ!これって実はフィンゴルフィンとフィンゴンでも悩むところなんだけど、ぶっちゃけ2番手3番手がやっとけば、どうせ後半ではどっちも死んでるから問題なし!とか考えたりもする。だって、ショーですから。ひとり2役3役やらかすの当たり前ですから。………ああ、そうか、フェアノールやるひとはメルコールもやるべきなんだな本当は(爆)。そうだね、幸いフィンウェさんが死ぬ時ってフェアノールその場にいないもんねーのはっはっは。………そうか、フェアノールとメルコールって実は顔合わせてないのか、…そうかも…。うわー!意外な真実に気づいてしまったー!!

 ま、そうするなら確実に「フェアノールの死~マエズロスの捕囚」と「中つ国に到着するフィンゴルフィン~マエズロスの救出」なシーンはまとめてやるべきで(今死んだフェアノールがメルコールになって出てきてマエズロスとデュエットダンスすればいいんだと思うんです)(むしろシルマリルも交えてのトリプルダンス)(ゆうわくのおどり)(なんか具体的に言った)、そーすると次の場面はフィンゴンが銀橋を雄々しく決意の歌なぞ歌いながら通って、本舞台で「救出」を踊り狂うと(だからなんでそんな具体的なのさ)。

 この流れで行くと、確実に「赫々たる勝利の合戦」は省略される。でも多分「再会の宴」はある(笑)。中詰めですよ中詰め。なんだかわからんが派手に盛り上がる(おい)。そんでもって次は俄に焔流るる戦いで、フィンゴルフィンのメルコールとの一騎打ちがメイン、と。

 で、がらっと雰囲気変わってうつくしールシアン姫さまから始まる「ベレンとルシアン」が始まるわけです。ショーですから、何せショーですから、シンゴルの「娘を嫁にくれ?死ね!」発言はソフトにスルーされて、うつくしールシアン姫さまとシルマリル取ってこなきゃで苦悩するベレンだけおれば良い(爆)。フアンはダンサーな子が踊りまくってりゃよろしい(つまりケレゴルムとクルフィンは出てこない)。ここまで何もかもカットして場面に切り取ると、本当もう普通のタカラヅカのショーでありそうな感じ(笑)。もちろんサウロンとの対決はスルーして(つまりフィンロドは出てこない)、いきなりメルコールと対決するのであります。ルシアン踊る。メルコール誘惑される。ベレン、シルマリル奪取。色々時間軸を歪めてきゅきゅっと一場面にするなら、もちろんここで場面転換があって、カルハロスとの戦いになるべきでしょう。ベレンやられて、カルハロスとフアンが相討って、ルシアンの祈りの歌になる。うん。ルシアンは歌姫な子がやるといいな。や、踊れるのも重要ですが(ぶつぶつ)(要は2番手娘役ちゃんでどっちかっていうと歌の子がやればいいんだ)(シルマリルをこの場面宝石バージョンにしたらトップ娘役ちゃんがやればいいんだ)で、ベレンが復活して、ふたりで手を取り合ってこの場面しゅうりょー。うわ、マジで普通にショーの一シーンでありそうな展開(いろいろスルーしすぎですから!)。

 次の場面は多分マエズロスの銀橋での苦悩ソングから始まります(だからなんでそんな具体的なのさ)。なんと、ニアナイスもドリアス襲撃もナルゴスロンドもゴンドリンも何もかもをすっ飛ばしてシリオン襲撃ですよという怒涛の展開(はいー?)。ええシリオン襲撃ですよ。ラストシーンは当然エルウィングの身投げと立ち尽くすマエズロスですよ。そうすると次の場面は、航海中のエアレンディルから始まって、海の上で鳥に翻弄される幻想的なシーンになって、よく見たらあれー鳥の中に妻がいるし!みたいな展開になると(爆)。そしてそのままヴァラの前での訴えになり、大会戦!に突入です(もう超盛り上がればいいと思うよ)。

 大会戦の盛り上がりの後、最後のシルマリルの強奪な場面が来ます。個人的希望を言えば、ここまでず~~~~っと語り手的に舞台の隅っことかでインターバルを歌ってたマグロールがここに来て突然ばっちり参加などするとなおよろしい。エリザベートのルキーニ的にですね(笑)。もちろんシルマリルは擬人化版で、妖しいダンスを繰り広げればいい。本舞台でマエズロスとシルマリルがセリ下がり(またー!具体的なー!)した後、マグロールが銀橋を苦悩しつつ締めの歌を歌っていく、と、本舞台ではエアレンディルとエルウィングなんだか、はたまた誰かとシルマリルなんだかなふたりがセリ上がってきて(また具体的な)ラブラブと歌いあげて終わればよろしい。

 あれフィナーレがない。しかし、ラインダンスするようなネタもない(爆)。

 …………という具合に怒涛の妄想を繰り広げました。ああっタカラヅカ観たことないひとには非常に伝わりにくくて悔しいっ。つーか、私はどれだけ大河なショーをやらせる気だと思って反省しました。でもショーで2幕にするわけにいかんしさぁ。だって体力もたないしさぁ。いっそのことTCA(できれば5組揃えてやる年に1度の式典っぽい特別公演)な感じでやればいいよ。よりどりみどりだよ。そうでなくてマトモなショーとして考えるなら(考えるなよそんなもん)、フェアノールとメルコール、フィンウェさんとシルマリルと、たぶんエルウィング、マエズロスとエアレンディル、フィンゴンとベレンは同じ役者がやればいいと思います。てか、やれ。その方が解釈的にチョーおもしろい。

 なんか久々に妄想をブチまけた気がするなぁ。半ば意地のようにフィンウェさんが出てるあたり、私ってば、私ですね☆(おいこら)
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