忍者ブログ
ろめ日々の雑記=すなわちその日どんなネタを考えていたか、と化している妄想屋の日々の戯言



[5]  [6]  [7]  [8]  [9]  [10]  [252]  [11]  [12]  [72]  [13
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 論の展開。そんなものいつもあってないようなもの。

 本日の日経の夕刊に物凄く私好みの記事が載ってたりしたんですけど。文字について。ていうか平仮名イエーイ!って記事なんですけど(その要約はどうかと)。

 内容はかなりフムフムだし納得だし面白い、んですけど一点突っ込みたいっていうか個人的反論が。万葉仮名についてのとこ。そりゃー万葉の和歌は一生懸命だよ。原文読むと頭痛くなるよ、漢字がずら~っと並んでて、いまや漢字を見ると表意の感覚がすぱっと来てしまうからけらけら笑いたくもなるよ。滑らかでも軽やかでもないと思うよ。ますらをぶりはその通り、ごつごつしてて、直球で、慣れてなくて、愛しいものだよ。

 でもさ、和歌とは言わないっていうのは言いすぎじゃーないかと思うわけです。確かに「日本文化」「日本文学」として洗練されてきたのは平安後期からでしょう。書きぶりとしても、真名はなめらかな筆運びではないでしょう。そして表音文字として子音と母音がくっついて一個の文字になってるめずらしく特徴的な仮名、それを尊ぶ気持ちはわかるのです。私、仮名なかったら日本語あんま好きじゃないかもしれません(笑)。でもさ、新聞のコラムじゃそこまで言及できない事情もあるでしょうけど、断定的になるのはどうかと。

 だって万葉仮名には、今の仮名には失われた「音」が残ってるのですよ。

 今の日本人には発音できなくなってしまった音。万葉仮名を分類していくと甲類と乙類に分けられるそうで(実は分けられるとなるとダブルミーニングしないのも出来てきてそれ考えると音が少なくなって良かったなぁとか思ったりするんですけど(笑))。ひとつの音に当てる漢字はたくさんあるけど、発音違う音は漢字も違うんですよ。被らないの。びっくらこいたのはアレですね、古来の日本人は月の「き」と雪の「き」は言い分けていたってところですよ。ええええー。「き」なんかもはや1音でしかありませんよね。かろうじてまだ言い分けられてるのは「え」と「ゑ」ですけど、これ、発音記号的に書くならeとwe。ところが「え」ってのはもう1音あって、それがye、ヤ行のえ、ですけど、万葉仮名をさらうとeとyeってのは完璧に使い分けられてるのです。一度もかぶった字が出てこないそうです。一度もかぶらない、んなの不可能だよとお思いか?いえ、それが当たり前なら不可能ではない。だって当たり前なんだもん(テンションおかしくないですか)。昔の日本人はeとyeが発音し分けられてたんです。当たり前に。発音間違えるとかあり得ない!な世界だったのです。……ye、ィエ、と思えば今でも発音し分けられてるような気はしますが、万葉な日本人は当たり前に発音し分けられてたこの音、平安な日本人はなぜか発音できなかったわけです(できなかったのか仮名考えた時にweはかなり音違うけど、eとyeは同じっぽいから同じで良くねー?という堕落が起きたのかは謎ですけど)。そして字は同じになった。

 そこまで考えると出てくるのはセリンデのセー!(はい?)

 HoME12かなんかでフェアノールがまた楽しいことやってくれたりしてるんですけどね、セリンデのセの音、thかsか。それに絡んだノルド王家の不和は放っておいて(ほっとくの!?)、湖語=古文というハンパな主張をいたします私としましては(しかしこれに拘るならばやはり私の古文スキルをもっとあげて、完全な湖語は奈良時代まで、とか、他場所と時代によって平安やら元禄やら書き分けるべきでしょうな(爆))、つまりフェアノール一族郎党は「ちょっと古風な発音」をしていたという解釈で良いだろうか、どうしようすごくずっきゅん(くらりぱたり)。

 モノカキとしては微妙に悔しいことに、発音を書き分けることは出来ないのですが(くぅう)、同じ言葉を言っても、例えばろめで言えば幼なじみ比較が一番分かりやすいわけですが、フィナルフィンとマエズロスの発音の仕方は違うってわけです。これにフィンゴン混じってもやっぱり違うんだろうなぁ。今度は世代の点で。……今度描写で書いてやろう(もくろみ)。

 古風な発音。ウチの子は完璧に、とっても古めかしい発音をいたしますが、それは彼が発音し分けるとかいう器用なマネできないからです。妻のために湖語を忘れるもんかと現在進行形でがんばってるヴァンヤです、奴は。古い言語を忘れることなく新しい言語を詰め込みます。さすが走る録音機(どんな表現だ)。

 セリンデのセ、おそらくフィンウェさんはきっぱり発音し分けられますし、物凄い話、フェアノールがいる時はthで言うくせにフェアノールがいない時はsで言うとかいうことしてればいいと思います。いやらしい。そこが好きだ(はぁ?)。

 行きつ戻りつな思考です。万葉仮名の甲類乙類の見分けは熟語でする、らしいです。甲類は音が変化しない、他の単語の影響を受けないそうです。雪―雪国(ユキ―ユキグニ)。ユキですな。これが乙類となると月―月夜(ツキ―ツクヨ)。天―天雲(アメ―アマグモ)。他の単語に揺さぶりをかけられて変化しちゃう。これが乙類。何かに使えそうな話だ。
この記事にコメントする
Name
Title
Color
Adress
URL
Comment
Pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
忍者ブログ   [PR]
 
PR