ろめ日々の雑記=すなわちその日どんなネタを考えていたか、と化している妄想屋の日々の戯言
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そもそもウチの子はマンドスで案内人してますが、ほんとは中つ国の妻に会いにいこうとしていたわけで。だってのにこんなことになっちまって、かといって、…そりゃね、マンドスで再会したいわけじゃないんですよ(笑)。
ところがどっこい再会しちゃったもんだから、扉の前で出迎えた時、絶句して、妻に名前呼ばれてやっとこさ動き出して、妻の手を引っつかんで扉を飛び出して、マンドスの中央広場のすみっこで(すみっこ行く理性はあった)そこで腰が抜けてへたへた座り込んで、目を見交わして、そしたらなんとまぁ、お互い口から出たのは―――…
という、ネタ。
ところがどっこい再会しちゃったもんだから、扉の前で出迎えた時、絶句して、妻に名前呼ばれてやっとこさ動き出して、妻の手を引っつかんで扉を飛び出して、マンドスの中央広場のすみっこで(すみっこ行く理性はあった)そこで腰が抜けてへたへた座り込んで、目を見交わして、そしたらなんとまぁ、お互い口から出たのは―――…
という、ネタ。
「愛しき我がなせの君、うしろやすくありたまへ。汝が女、成りて相婚ておのこを生みき」
「吾が子は女か」
「いと麗しき女なり」
「……汝が子ゆえに」
「否、汝が女ゆえに。さだかなり。女が子の金の髪もて生まれしゆえ」
「何と…!」
「故、我が夫の誰ぞ知れる」
「あなや、……汝が夫のいみじうはかなきをや」
「否、我は知りき。我は汝とあり、汝が心を我が心とす。残りし事なり」
「吾が行かむとせしが、叶わず。彼の時はしかり、かの後もさらなり」
「――今や汝は何をせむ」
「案内の者なり」
「……いみじくも、ここに来める者の何と多きか」
「げにやるかたなし。…汝はノルドの族をいかに思ひしか」
「いとかたし。――赦すとも、忘れまじ」
そう話して、ふたりはお互いを見つめあい、……吹き出した。
「…それにしても、この言葉、よく覚えてたね」
エイセルロスは流暢なシンダリンで言う。
「…あなたもよ。よく覚えてたわね」
「シンダリンも覚えたよ。…会話できなかったら、困るだろ」
「わたしだって、クウェンヤを覚えたわ」
「――君の、言葉だから…覚えた」
フィリエルはにこりと微笑んだ。
「わたしも、そう。――禁止されてたから、大変だったんだから!…ここではどうなの?」
「ん、大半はシンダリンだよ。噂は聞いたから、フィンウェさまが早々に切り替えさせてた」
「あら。…じゃあ今度、わたしのクウェンヤも試してちょうだい」
「……こっそりね」
また言葉が途切れた。エイセルロスはそっと手を伸ばして、フィリエルの手をとった。
「……フィリエル」
「なぁに」
「………本当に、フィリエルなんだね」
「そうよ。エイセルロス」
「―――あいたかった…!」
勢いよく、エイセルロスはフィリエルを抱きしめた。
「僕はバカだ。忘れていられたなんて、信じられない。――こんなに君に乾いてた。あいたかった。フィリエル。あいたかった…!」
「わたしも、よ」
「フィリエル、フィリエル、どうしよう。…口づけてもいい?」
フィリエルは微笑んで、自分から彼に口づけた。
と、マンドスの広間でいちゃついてるわけですが(爆)。
このふたりは湖、クウィヴィエーネン生まれで、かつ、大いなる旅の最中に結婚して、その後離れてしまったので…共有言語は湖語です(笑)。で、その湖語は、今からしたら古文だろうなぁと。思って。ちょっと、お遊び。通りがかったひとが「案内人さんはナニ話してるんだ…?」とかびっくり。…話してることはアホなんですけどね。↓
「愛しいあなた、安心してちょうだい。あなたの娘は立派に育って、結婚して、男の子がいるわよ」
「娘、だったんだ」←孕ませといてこどもの顔見てない不届き者
「とっても可愛い娘よ」
「……そりゃ君の子だもの」
「違うわ、あなたの娘だからよ。間違いないわ。あの子の息子が、金髪で生まれたんだから」
「え…!」」
「それで、わたしの結婚相手がバレちゃったわ」
「ああ、……君の夫がどーしよーもなく頼りない奴だってね」
「ううん、わたしはわかってる。わたしはあなたと同じ心でいたのよ。同じ事をしたわ。残ったんだもの」
「僕は、行こうとしたけど行けなかった。あの時も、その後も」
「――今は、何してるの?」
「ここの案内人」
「……そんなにここに来るのが多いのね」
「本当に、ね。…君は、ノルドールをどう思ってる?」
「すごく、むずかしいわ…。赦せるけれど、忘れることはできる?…できないわ」
「吾が子は女か」
「いと麗しき女なり」
「……汝が子ゆえに」
「否、汝が女ゆえに。さだかなり。女が子の金の髪もて生まれしゆえ」
「何と…!」
「故、我が夫の誰ぞ知れる」
「あなや、……汝が夫のいみじうはかなきをや」
「否、我は知りき。我は汝とあり、汝が心を我が心とす。残りし事なり」
「吾が行かむとせしが、叶わず。彼の時はしかり、かの後もさらなり」
「――今や汝は何をせむ」
「案内の者なり」
「……いみじくも、ここに来める者の何と多きか」
「げにやるかたなし。…汝はノルドの族をいかに思ひしか」
「いとかたし。――赦すとも、忘れまじ」
そう話して、ふたりはお互いを見つめあい、……吹き出した。
「…それにしても、この言葉、よく覚えてたね」
エイセルロスは流暢なシンダリンで言う。
「…あなたもよ。よく覚えてたわね」
「シンダリンも覚えたよ。…会話できなかったら、困るだろ」
「わたしだって、クウェンヤを覚えたわ」
「――君の、言葉だから…覚えた」
フィリエルはにこりと微笑んだ。
「わたしも、そう。――禁止されてたから、大変だったんだから!…ここではどうなの?」
「ん、大半はシンダリンだよ。噂は聞いたから、フィンウェさまが早々に切り替えさせてた」
「あら。…じゃあ今度、わたしのクウェンヤも試してちょうだい」
「……こっそりね」
また言葉が途切れた。エイセルロスはそっと手を伸ばして、フィリエルの手をとった。
「……フィリエル」
「なぁに」
「………本当に、フィリエルなんだね」
「そうよ。エイセルロス」
「―――あいたかった…!」
勢いよく、エイセルロスはフィリエルを抱きしめた。
「僕はバカだ。忘れていられたなんて、信じられない。――こんなに君に乾いてた。あいたかった。フィリエル。あいたかった…!」
「わたしも、よ」
「フィリエル、フィリエル、どうしよう。…口づけてもいい?」
フィリエルは微笑んで、自分から彼に口づけた。
と、マンドスの広間でいちゃついてるわけですが(爆)。
このふたりは湖、クウィヴィエーネン生まれで、かつ、大いなる旅の最中に結婚して、その後離れてしまったので…共有言語は湖語です(笑)。で、その湖語は、今からしたら古文だろうなぁと。思って。ちょっと、お遊び。通りがかったひとが「案内人さんはナニ話してるんだ…?」とかびっくり。…話してることはアホなんですけどね。↓
「愛しいあなた、安心してちょうだい。あなたの娘は立派に育って、結婚して、男の子がいるわよ」
「娘、だったんだ」←孕ませといてこどもの顔見てない不届き者
「とっても可愛い娘よ」
「……そりゃ君の子だもの」
「違うわ、あなたの娘だからよ。間違いないわ。あの子の息子が、金髪で生まれたんだから」
「え…!」」
「それで、わたしの結婚相手がバレちゃったわ」
「ああ、……君の夫がどーしよーもなく頼りない奴だってね」
「ううん、わたしはわかってる。わたしはあなたと同じ心でいたのよ。同じ事をしたわ。残ったんだもの」
「僕は、行こうとしたけど行けなかった。あの時も、その後も」
「――今は、何してるの?」
「ここの案内人」
「……そんなにここに来るのが多いのね」
「本当に、ね。…君は、ノルドールをどう思ってる?」
「すごく、むずかしいわ…。赦せるけれど、忘れることはできる?…できないわ」
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