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ろめ日々の雑記=すなわちその日どんなネタを考えていたか、と化している妄想屋の日々の戯言



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 ………ってな!この2週間ばかりなんかフィンウェさんがモヤっとわだかまってるなあと思ったらコレですよ!メール!きゃっほい!

 全然ピンピンしてる上に仕事が忙しいのはウチのアホなシステム変更のためです(笑)。タイミング悪すぎー。あとプライベートでは宇宙人と同居してるのでちょっとアレですが、来月頭からはスッキリの予定。ということは…大歓迎でっす!て、前のメールの日付みたら3月10日でやんの。そりゃ心配なさいますなあ。元気ですよ。

 フィンウェさんは私が他ジャンルにうつつを抜かしていると、にっこり笑って現れて釘をぷっすり刺して去っていかれます。あいつマジすごいな。いつだって脳味噌フル回転させてくれるし。奴のおかげで私はありとあらゆることを創作ネタ変換で乗り切る術を身につけたと言っても過言ではない。

 さてそんなわけでメールうふうふ読みながら考えたことをざざざと語っておこうじゃないの。ろめ名物悠樹の暴走日記トークですよ。最近やってなかったけどさ。やってなかっただけにそう長く語る気はしない(笑)。

 ええ。そういうわけでフィンウェさんです。フィンウェさんの死に方について。かれこれもう何年前になるでしょうか、フィンウェさんの亡骸のありかについてはちゃんと考察致しましたが、その後奴の死にざま、というか死に方なんて、邦訳シルマリルリオン読んでるだけだとわかるのは「血を流して」死んだってことだけでございます。流血事態ね。あと、「殺された」ってところが公式見解でございます。下手人メルコール。

 この殺されたに大きな疑問符をつけてみてるのが基本的解釈なのですが。で、ええ、一応結論と致しましては「じゃなくて、投身自殺なんじゃない?」超納得そして同意。やだまた心読まれてる(笑)。

 繰り返し同じモチーフが語られる構造をしてるのがシルマリルリオン、ということはこの身投げのモチーフも何度も何度も出て来ます。あと、「血を流して殺される」というのも実は何度も出て来ます。あ、戦闘で「普通に(詳しく語られず)」死んだのは除きますよ。どっちかってと虐殺系統ね。図にしたらこんな感じ?

 エルウィング(身投げ→鳥)
マイグリン(/エオル) 
ニエノール マエズロス
  ↑
  ↓
イドリル フィンドゥイラス
(フィンゴルフィン フィンゴン)
 エルウェ 

 フィンウェの物語は、厳密に言うとフィンウェとフェアノールの物語は形とキャストを変えつつ何度も何度も繰り返されます。はじめのひとフィンウェさん。繰り返されるその生き様。

 さて、そんないろんな身投げ+虐殺のパターンが登場するのですが、フィンゴルフィンとフィンゴンの共通点がございます。頭狙いなの。ていうか、描写に頭部絡みが出て来る。フィンゴルフィンはモルゴスに頸踏まれてへし折られてますし、フィンゴンはバルログに兜かち割られてます。ってことは頭…。

 頭かち割る。HoME読むと出て来ますね、フィンウェさんの死に様。明確に、頭かち割れてるその姿、でございます。私ぁ思った。アレ読んだ時に思った。あんだけ頭の良いひとが、公式に「最も賢い」って言われちゃうあのひとが頭かち割って死にたくなる絶望とはどんなもんかと。はたまた殺されたのだとして、それはずいぶんと象徴的な死に方であるなあと。

 しかし投身自殺を裏の真実として、表の嘘も否定できない公式見解。だって剣が傍らに、ってところでかなりのグレーゾーンになってきます。そのへんの剣じゃないんですよ一応。フィンウェさんの剣です。あれで「あいつ剣持ってたのか!」とビックリしたところからろめのフィンウェさんはまたぞろ変な方向にズレた気がしてなりませぬ。対峙、は、やはりしたのではないか?ん~む?

 で、ああそうかと思ったのでした。あー、フィンウェさんは死に損ねたんだな、と。そしたら脳内にヴィジョンがこんにちはするのね。額に花のように血を咲かせて、メルコールと対峙してるフィンウェさんがね。やだ私の脳内ったら!

 投身自殺を試みて、死ぬ結果ではなく別の次元へ行く。そんな例もあるんですね~これが。エルウィングです。そういうことがフィンウェさんにもアリだとしたら、それは「感情的な投身」←→「理性的な対峙」になるでしょう。結果は死。なんたる巧妙な自殺。そんな思考過程でしたので私の中で奴の死にざまはいつだって自殺で揺らいだことはございません…。

 そーんな雑感を抱きつつ、偽稿好きのワタクシ、またぞろ「貌のない王」書きました。つづきから気になる方はぽちっとどうぞ。

「フィンウェは身投げして死んだって言うの?」
 エリエン・ルスコは声を潜めて聞いた。ルーエル・キーンは、うん、と頷いた。
「真相はそういうことなんじゃないかって思うんだ。公式見解は違っても。この時のメルコールの武器はかの有名なグロンドじゃない。黒き槍だ。そういうところから始まって、身投げでもおかしくないと思えてくるんだ」
 エリエンは息子を見守るように微笑んだ。
「黒き槍ね。……槍で突かれて亡くなったエルフがいるわ」
「磔にされたエルフも」
「八つ裂きにされたエルフも。もちろん身投げしたのもね」
 ルーエルも、まるで母に対するようにやさしく笑った。
「――はじめの“死”は全てだった」
 エリエンはただ紅い瞳を瞬いて続きを促す。
「全てが繰り返す。はじめのフィンウェの物語を、色々に繰り返す」
 赤毛が揺れた。ゆるく頭を振り、髪をかきあげて白い額を見せたエリエンが、苦しそうに言った。
「絵が、あるの。いいえ、その幻像(ヴィジョン)が、」
「エリー、」
「どうしてかしら、ずっとあるのよ。あなたにその説を聞く前から、そう、ロウ、そうよ」
 エリエンは困ったように笑ってみせた。
「身投げして死に損ねたのね。そしてヴァラと会った」
 ルーエルはぞくりと背筋を震わせる。赤毛の古い一族の末裔の声は、人間の目にもその幻像を見せるようだった。
「メルコールはそれを恐れさえしたでしょう。秀でた額に赤い花を咲かせて佇んでいた白き王を」
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