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ろめ日々の雑記=すなわちその日どんなネタを考えていたか、と化している妄想屋の日々の戯言



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 こうさぎはよくねる。で、ねごとが、ヘンだ。
『フィンウェ…』
 わたしはびくっとした。こうさぎのねごとはとつぜんはじまるので、かなりどきっとする。
『名か…』
 大あたりだが、どうなんだろう、このねごとは。
 こうさぎはむにゃむにゃと、わたしのひざの上でかおを上げると、
『息子♪』
 と言った。………。わ、わたしは、こうさぎを父上にもったおぼえはなくってだな…(でも、わ、わるくは…ない)。
『顔…声…顔…むにゃむにゃ』
 どうしようかとおもっているうちに、こうさぎはまたねた。
「あれー、さっきはうさぎに拘ってたんですけどね?」
 ユージュがつんつんと横からこうさぎをつつく。
「ちょっとお知恵ちゃん、さっきアナタ面白いこと言ってたでしょう。また言ってくださいよ。せっかくクルフィンウェさま居るんですから」
 こうさぎは言った。
『うさぎが…本…うさぎは…フェアナーロ…むにゃむにゃ』
 ………わたしはうさぎではない。ユージュはにこにこしてさらにつつく。
『うーん…つまり…うさぎが…フェアナーロ…うさぎ…うさぎ…』
「………お、…お知恵、…ちゃん、…わたしはうさぎではないぞ」
『うさぎが…うさぎは…こは…つまり…むにゃむにゃ…』
 こ!? 子か!? 子なのか!?
 こうさぎは父上のお名前をもっているので、わたしとしては気になる。
『うさぎは…こ…』
 だからわたしはうさぎではないと言うに!おもったとき、こうさぎは、ぱちっと目をあけて言った。
『うさぎー!』
「ねー、うさぎに拘ってるでしょう?」
 口をまげたわたしにすりすりして、こうさぎはさらに言った。
『フェアナーロ♪うさぎ…』
 そのうさぎがついてなければもっとうれしかったんだが。わたしはちょっとわらった。
「お喋りでちゃんと覚え始めたみたいですねぇ。お知恵さんすごい勢いでクルフィンウェさまのこと話してましたからね」
「…え」
「でも、うさぎは何でしょね?」
 ユージュはたぶんちょっとうれしいかおになったわたしに、にんまりわらって言った。
「もしかしたら、“フェアナーロっていう名前のうさぎ”のこと話してたんだったりして…」
 !!
 わたしはいそいで、父上のところにむかった。

 ++ ので、ここからはフェアナーロは知らない話 ++

 ユージュは昼間にこうさぎに構い倒して去っていたフィンウェを目撃しているのだが(すきま時間の実に有効な活用法だと彼女は思った)、話の内容はなんというか、微妙に子どもには聞かせられない類のものも混じっていたと思う。いや、むしろ子どもでは分からないか?
 そんなことを考えながら、聞き疲れたか眠っているお知恵ちゃんをそっと突いたら、物凄くお知恵さんに良く似た声でこう言った。
『エルウェ…』
 クルフィンウェさまがいなくて良かった、とユージュは心底安堵した。眠ったままのこうさぎを抱き上げると、こうさぎはむにゃむにゃと更に言った。
『前提か…』
 ナニが前提でナニをする気なんだ。
 お知恵ちゃんってどのくらいお知恵さんと似てるのかなぁ…
 今度フィンウェさんに聞いてみよう、とユージュは思った。彼がマトモに答えてくれるのか、そもそも答えを知っているのかは置いておいて。
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